君の夢を観よう

一刻一刻が小さな宝石のようでした

もうすぐで初日がやってくるはなし

もうすぐ、推しが出演する舞台が初日を迎える。
この舞台への出演が決まったとき、私はとても嬉しかった。
理由はふたつ。


ひとつは、私がだいすきな劇団の作品にもう一度出演してくれるから。

ちょうど1年前の同じ時期に出演していた舞台。
儚くも美しい作品で、観客全員の心に灯を点すようなあたたかい物語。
私はこの作品が本当に本当にだいすきで幕が上がっている時間がとても愛おしかったし、推しも千秋楽後には「終わってしまったことが寂しい」と綴っていた。
その作品を上演していた劇団の作品に、再度出演する。

この舞台のことをファンに向けてお話してくれたとき、推しは「お楽しみに」という言葉を添えていた。
「お楽しみに」という言葉は、そこに自信がないときっと吐けない言葉。
だから、推しが「お楽しみに」と言うなら私はその言葉を最大限に信じる。
なにより、いままでも推しから同じ言葉をもらったけれど、そのどれもが本当だったと知っているから、実はそれだけで十分なのかもしれない。


そしてもうひとつは、とても特別な日に推しのお芝居が観られるから。
この公演期間中に推しが誕生日を迎える。

ひとつ年齢を重ねて、節目といわれる年齢を迎えたからといって「きっと何かが急速に変わるわけでもないのかもな」とは自分自身の少ない経験からも思う。
それでも、そんな特別な日を明日に控えた、その年齢でみせてくれる最後のお芝居と、節目を迎えて最初に舞台に上がったときのお芝居を観られるなんて私は本当に幸せなのだと思う。

同じ時代に生まれてきてくれて、数多とある選択肢の中から舞台に立つ道を今日まで選び続けてくれたことで、私がどれだけ救われて、どれだけの幸せをもらったかなんて、きっと一生かかっても伝えきれないと思う。
だから私はそんな想いはもちろん、「すてきなお芝居でした」とか「推しがいてくれるから今日もとても幸せです」とか、ありったけの想いをぜんぶぜんぶ込めて、めいっぱい拍手を贈る。
それがきっといちばん想いを伝えられる瞬間でもあるし、そんな客席からの拍手を舞台の上で一身にうけて立つ、きらきらと輝く推しを観られることで私はまた明日を歩いていける。


だから私は、初日を「楽しみに」待つだけ。
少しだけ早いけれど、お誕生日おめでとうございます。
今日もあなたのことがだいすきでいられて、私は幸せでいっぱいです。
これから先、推しがどんな道を歩いていこうとも、そのすべてが幸せな光で溢れますように。

そしてどうか、無事に初日の幕が上がり、幕が下りてしまう最後の一瞬まで全速力で駆け抜けたあとに、とびっきりの笑顔の推しがいますように。







はじめてみました。
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